カニエの「宗教団体設立」は大誤解

Vogue Japanが先日、カニエが「宗教団体を設立した」という記事をあげました。

こちら。読んでいない方は先にお読みいただくことをお勧めします。

しかし、自分はなにか腑に落ちないところがありもう少し深く調べてみました。


というのは

ー本当に宗教団体を彼が設立したら「Vogue Japan」より先に米マガジンが確実に先に報道する気がするからです。しかし、ここ数ヶ月、米マガジンにそんな表記はなった。

もちろん、Sunday Serviceのことはありましたが宗教団体設立なんていうパワーワードはなかった。


そしてもう1点気になったのが

ーこの「信仰を深めることを目的とした滞在型宿泊施設建設」の真相

この2つの謎を説明していこうと思います。

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【宗教団体設立の真相】

まずはXXLが今年4月にあげたそのVogue Japanのいう「宗教団体」について近しい動画があがっていたのでそちらの言い分をまとめると

①「カニエがいままでの礼拝(Worship)のあり方を変えようとしている/再定義しようとしている」

②「その新しい礼拝の仕方を"Sunday Service"と呼び、礼拝をより音楽的なものとする」とある。


さらに、Vogue Japanが「宗教団体」と呼んでいると思われる「Sunday Service」の正体が一番分かりやすく表現されているのがJimmy Kimmel Liveにてキムカーダシアン(嫁)とその妹のクロエカーダシアンが語った


"It's more like an emotional healing experience, for anyone" 

"Maybe (people) feel a little too judgemental when they go to church."

"Can feel free and safe here"

"It's a musical experience, there is no pray, no sermon, no word, it's just feeling"


この発言を参考にまとめると、

今までの礼拝のやり方や教会という空間は時に堅苦しく、窮屈に感じる人もいる。だけれども”Sunday Service”という新しい礼拝の仕方は「全員で祈ったり、説教を聞いたり、聖書を読んだり」することはしない。

礼拝をより「音楽的」なコンサート形式で屋外や広い空間でやることで心身ともにリラックスできる「キリスト教徒のための癒しの場」になると言える。


=教会や礼拝という古い習慣に縛られることなく、Sunday Serviceという新しい礼拝の仕方を通してよりストレスフリーに信仰ができる。


これが今迄の堅苦しい手順を踏んだ礼拝とは違った、

「より音楽的で解放的な礼拝」というSunday Serviceの正体であると思われる。

(動画10:25〜くらいから)

今回のVogue Japanの記事には新しい宗教を始めるかのような書き方をされており、Twitter上では「カニエ教」「カニエ教なら入りたい」といった感じでまるでキリスト教のような新興宗教を立ち上げると認識している人が多く見受けられたがそれは


誤解である


第一にカニエは熱狂的な「キリスト教徒」である。("Jesus Walks"という神についての曲も出してる)

わかりやすく言うとカニエが実際にカニエ教を作るということは「キリスト教を信じたまま、仏教を布教する」と言っているようなものなのだ。

なのでカニエ教なんてできません。



そして次、

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【信仰を深めることを目的とした滞在型宿泊施設建設】の真相

このニュースも最近の現地メディアで見かけなかったのでソースが気になっていたのですが、解決しましたので報告します。


Vogue Japanの記事にある

信仰を深めることを目的とした滞在型宿泊施設建設へ向け、ロサンゼルスの自宅近くに土地を購入したという。ある関係者は英「サン」紙にこう話す。

「カニエは、信仰を新たな方法で祝福する21世紀型の教会を発足したいようです」「彼は信仰に非常に重きをおいていますし、若い人の心をつかむ良い方法だと考えています。21カ国に教会を持ち、ロサンゼルスでもジャスティン・ビーバーなど多くの信者を集めるヒルソングを超えるものになると期待しています」「彼の教会の信者が数週間宿泊できる『ポッド』も建設予定です。それは、かなり複雑で費用のかかるものですが、(宿泊すれば)『日曜礼拝』への参加が楽になります」


この文章の英語版を発見したのですが、NYTimesやXXLなどのアメリカの大きなニュースメディアでは報道されておらず、なぜかイギリスの小規模なニュースメディアBangShowBizというところが他の媒体を通して報じていました。(認知度で言うとロンドンで一番認知度が高いニュース、BBCの12分の1くらい)一応一番下に元の記事貼っときます。

また、英「サン」とありますが厳密に言うと"The Sun”というイギリスの新聞紙。Web版のThe Sunもあったのですが、調べても全然この記事に行き着けませんでした。


色々、なんでって感じですが。。

宗教的な話だから色々規制があるのかな?と予想。

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まとめ

宿泊施設の件は確かめようがないので信ぴょう性は今回特に気にしませんがこの記事の一件を受けて色々調べた結果、このような大規模な誤解を産んだのは確実にVogue Japanの書き方に問題がありますね。

自分は前知識が少しあってカニエの動向を常に気にしてたから違和感を持てましたが、最近のカニエを知らないままこの記事を読んでいたら自分も「カニエ教」って思っていたかもしれません。


Vogue記事にある「彼の教会の信者」や「ロサンゼルスでもジャスティン・ビーバーなど多くの信者を集める」というフレーズとその並びのせいで、あたかも

「カニエ教はもう設立されててJBがすでに信者」

「カニエ教の信仰を深める為の施設を作る」

「カニエ教設立」

この辺みたいな解釈になったのではと思います、本当はキリスト教の中で起きた「新しい礼拝の仕方も作っていこうぜ!」っていうムーブメントというだけなのに。



ここまで読んでいただけた方、本当にありがとうござます:)

本当にこれから先、メディアリテラシーをつけていかないと情報に踊らされる世の中になっていくなと実感したような気がします。日本ではあまり良い印象ではない今回の宗教団体うんぬんの話に、もし嫌悪感を抱いたとしてもカニエの事は嫌いにならないでくださいッ!

おしまい。


〜オマケ〜

いままでのSunday Serviceの様子はこちらからチェックできます。

英語版の記事。

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